人形に込められた想いをご存知でしょうか。
ひな人形や五月人形など、生まれたお子さんに人形を贈る伝統があります。
私が子どもの頃は、天井まで届きそうな程のひな壇飾りや、風に揺れる大きな鯉のぼりがあちらこちらに飾られていました。
徐々に時代が変わり、大きく豪華なものから、今のライフスタイルに合わせた形に変化していっています。
人形のまわりに家族の笑顔が集まる
「人形を贈る」という伝統には、目には見えない大切な想いが込められています。
この世に誕生したばかりの小さくかけがえのない命を想う心。
健やかに幸せでありますようにと、一生分の想いに込められた愛。
その想いは、時代が変わっても、ライフスタイルが変わっても、決して無くなることはありません。
母から子へ。
やがてその子が母となりまた我が子へ。
遠く過去から受け継がれてきた、子を愛する心が、「人形を贈る」という形となり続いていくのです。
毎年、季節が訪れるたび、小さな手を握り人形を飾ったあの日の想いを語る。
人形を囲む時間が、家族が心を通わせ、人生を繰り返し包む思い出となっていきます。
今、人形を大切に飾り続けたいと、修理やリサイズの問い合わせが増えています。
関西など、遠くから足を運んでくださるお客様もいらっしゃいます。
家族から贈られた七段飾りのひな人形をリビングサイズに。
お渡しの日には子供のような顔いっぱいの笑顔で迎えに来られます。
中には祖母、母、子、それぞれの七段飾りを大切にもつ家も。
三つ並んだその部屋にお邪魔した時には、飾られた人形たちも微笑むような、幸せの空気感に包まれているのを感じます。
そんな時には、この伝統と愛を伝える文化を、これから先の子どもたちに残していかなければと改めて想います。
人形はたくさんの人を笑顔にします。
見る方すべてが笑顔になる。
人形を見て、ずっと難しいをしていた方は一人もいないくらいです。
ぜひ人形を見に来てください。
伝統の形だけでなく見て楽しめるタイプのお人形も出てきています。
例えばスターウォーズの兜などのように。
お気に入りの人形を選ぶ。
飾ったお部屋に家族の笑顔が集まる。
楽しい想い出のひとつひとつを、家族の物語として繋いでいってください。
そして人形を見つめてみてください。
きっと優しい表情で見つめ返してくれるはずです。
一年を通したくさんのお人形を並べお待ちしています。
見て知って、その素敵な人形の世界に触れてみてください。
知っておきたいお人形のこと
ひな人形や五月人形は、家族みんなでシェアしてもよい?
人形とは本来、持ち主の身代わりとなって災いを防ぎ、その健やかな成長を助ける、お守りのようなもの。
その方だけのものです。
お母さんやお父さんのお人形は、お母さんお父さんを守ることで役目を終えています。
お子さんを守るものにはなり得ません。
また、次男次女が生まれた場合も、その子だけのお人形を贈ってあげましょう。
ひとりにひとつ、かけがえのないお友達です。
高橋 真理子さん
越前大野 人形のやまだ
大野市明倫町10-8
0779-66-2082
open 9:00~19:00
年中無休